あなたが担当でよかった!―クレームが“感謝”に変わる最強の心理学/クレーム処理は相手の気持ちを思いやることで表面にはでてこない解決の糸口を探る

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あなたが担当でよかった!―クレームが“感謝”に変わる最強の心理学

オススメ度[ ★★★★ ]

中村友妃子著 / 青春出版社 / \1,365 / ISBN: 4413034651

 著者はコールセンター業務で培ったノウハウで、コールセンター専門の会社を立ち上げています。それだけに、クレーム処理の経験は多く深いものがあります。

 基本的に、クレーム処理とは、自分を信頼してもらい、相手に心を開いてもらうことから始まります。

 相手が本当に怒りを感じた原因はどこにあるのか、クレームをいうという形を取らざるを得なかったのはなぜなのか、といった相手の心の内面・事情を理解することが解決の糸口になります。

 もちろん、品物が破損していたり傷んでいた、というクレームもあるし、大抵はそういった「普通」のクレームでしょう。その場合には、きちんと謝罪して別のものと無料で交換するのが当たり前で、そこを無料交換しないで済む方法を考えよう、という内容ではありません。

 本書で取り上げられるのは、「特異なケース」です。つまり、クレーム件数としては多くないけれど、あらゆる業種において起こりうるクレームということです。そのクレーム処理には、頭を悩ませることでしょう。

 そういったクレームを、相手を思いやる心をもって対応しましょう、ということです。

 もちろん、いわれのないクレームや悪意のあるクレームのこともあるでしょう。本書では、そういうときの対処法や、そうすると相手がどういう反応を示すのか、といったことも経験を元にして書かれています。

 本書で紹介される「対処法」とは、自分で頭を使わずにそのとおりにやればよい、という特効薬のようなものではありません。クレーム処理には場数をこなすことで経験を積むことが必要です。

 その過程では当然心を痛めたり、落ち込んだりすることもあります。しかし、それは「仕事」として割り切る以外になく、その後訪れる「顧客と分かり合える一瞬」の達成感を糧としていくのです。

 関東と関西における対応の違いが、コラムで書かれていますが、ここは結構重要な内容だと思います。やはり地域性による対応の違いはあるでしょう。

 本書の著者は関西出身のため、基本的に関西版で書かれています。そのため、全体的には納得できるのですが、細かいところでは、関東出身者には「そんなにうまくいくものか」と感じるところもあるかもしれません。人情第一で対応すべきか、企業姿勢をアピールした方がいいのか、それは地域性を考慮した経験則で判断することになります。

 いずれにせよ、本書に書かれていることは素直に受け入れられるもので、クレーム処理に関しては、顧客の視点を重視し、どんなおかしなクレームであったとしても、まずは相手の立場に立ってみることです。

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