バカはなおせる 脳を鍛える習慣、悪くする習慣
オススメ度[ ★★★★★ ]
著者は、脳科学の最高権威で、最近流行りの川島隆太教授などの師匠といわれています。
本書での「バカ」とは、勉強のことをしているのではありません。「判断力」「決断力」「思考力」などが低下することを「バカ」(とはいっていませんが)と定義しています。
そして、判断力や思考力を鍛えるには、記憶力を強くすること、中でもワーキングメモリーという短期記憶を鍛えるのが脳にいいようです。
という話から始まり、脳を鍛えるのによい食物、年代別の脳の鍛え方、脳を衰えさせる行動など、心がける生活態度を示唆しています。
さらに、少し医学的・科学的な話にも踏み込んでおり、多くの研究に裏打ちされた理論であることを証明しています。
そもそも脳は、年齢と共に収縮し衰えていくものであり、やがて死に至るのが普通のようです。しかし、使えば使うほど鍛えられ、衰えを弱めたり、場合によっては若いときよりもうまく使えるようになるのも事実のようです。
そして、脳を活性化させる最もよい刺激は「快感」です。
つまり、褒められたり楽しいことをするのが脳によく、ストレスを感じたり不安・苛立ちは脳に悪いのです。
また、運動と脳は密接に関係しており、運動しながら「記憶し、思い出し、比較する」ことが脳を活性化させる最もよい方法だそうです。
この逆に、「ダラダラとテレビを見る」「何も考えずに寝たきりになる」というのは脳に悪いのだそうです。
巻末には、脳の機能低下をチェックするテストも掲載されています。
自分は頭の回転が遅い、頭が悪いと悲観的になり、諦める前に、まずは簡単なことから始めて脳を鍛えれば、そのうちに「理解力」「判断力」などがアップするかもしれません。そういう希望がもてます。
また、著者は昨今の「脳力」ブームに苦言を呈しています。そして、何が正しいことなのか、信用できる脳科学者の見分け方などをアドバイスしてくれています。
非常にためになり、面白い本です。