決定版ハーバード流“NO”と言わせない交渉術
オススメ度[ ★★★★ ]
相手をやり込めたり、こちらが損(譲歩)をすることで決着をつけるのではなく、互いの利益を確保できるように協力して問題を解決していこう、というのが本書の内容です。
そのためには、まず相手を否定せずに、認めることからはじまります。そうして相手の立場に立って、相手を理解し、懐にもぐりこみます。
相手が無理な要求を通そうとするときには、何が問題で、どうやって解決すればいいのかを、一緒に考えることで、相手が自分の主張を見直す機会を与えるようにします。
そうするためには、相手の言い分に耳を傾け、こちらは何があったとしても冷静に対処しなければなりません。こちらが感情的になってしまえば、まとまるものもまとまらなくなってしまいます。また、相手が感情的になっているのであれば、相手も冷静にさせることで、こちらの話を聞いてもらえるようにします。そうでなければ、話は進みません。とにかく、同じ土俵に立たなければ交渉は始まらないのです。
本書は、相手がどういう出方をしてくるかという、相手のパターンによる交渉方法や、陥りやすいミスにも言及し、それを避けるためにはどうすればいいかというアドバイスもしてくれます。
しかし、こういう類の話は読めばすぐに実践できるものではありません。ここで紹介された情報を頭に叩き込んでおいて、実践していくことで実力をつけていくことが大切になってきます。
また、本書には様々な交渉の方法が書かれているため、相手がどういう交渉を仕掛けてきているのかも認識できるようになります。知らなければうっかり相手のペースに巻き込まれてしまう場面でも、冷静に対処できるようになるでしょう。
相手が交渉術を使おうという気がなくても、そういう風に行動していることはよくあることです。そのときに、こちらが感情的になりそうでも、「これは相手の戦略なんだ」と思うことで、気持ちを落ち着けることができます。
本書は、使えるエッセンスが盛り込まれている良書です。